第25話 若いときの苦労は買ってもせよ
冗官たちが解雇になる期限まであと半月。秀麗は相変わらず、他の冗官たちの
面倒をみるばかりで、自分の行く先を決められずに悶々としていた。そんな
時、蘇芳から二胡を弾いてくれと頼まれ、いつになく神妙な蘇芳の様子に首を
かしげる。翌日、料理に使う塩の質が悪くなっていることが気になり、街に調べに出た秀麗は、塩の価格が高騰していることに気づく。
第26話 大賢は愚なるが如し
蘇芳の父親が亡くなったと聞いて、秀麗は蘇芳の家に駆けつけるが、そこに彼
の姿はなかった。その頃蘇芳は、思うところあって、ある屋敷に住み込みで働
いていたのだった。やがて秀麗は、清雅に協力してもらいながら、塩で金もうけをたくらんだ者にめぼしをつける。塩の問題を解決すれば、退官は免れる。
秀麗は徹夜で上申書を完成させるが・・・。。
第27話 待たれる身より待つ身
劉輝は秀麗からの報告書を読みながら静蘭と話していた。冗官になった秀麗
は、誰に命じられるでもなく自力で駆け回った。蘇芳と共に、贋作・塩・ニセ
金事件の真相に迫ったのである。劉輝は秀麗の活躍を心から喜ぶ一方で、これから多忙になる秀麗とあまり会えなくなることを寂しく思う。劉輝は、相談があると呼び寄せた絳攸に、ある決意を告げる。 |