第37話 目は心の鏡
劉輝を捜すため、激流を抜け、滝を抜け、命からがら、九彩江にたどりついた秀麗たちの前に、隼が現れる。「縹家のおばちゃん」の命令で、秀麗を宝鏡山山頂の社まで連れに来たという。秀麗は、自分に何の用かといぶかしく思いながらも、高山病で倒れていた劉輝を拾って社で寝かせているという隼の言葉を信じ、同行する。
第38話 刎頚の交わり
縹家当主の姉・縹瑠花の魔の手から秀麗を救うため、宝鏡山のご神体である鏡を割った邵可。鏡には、宝鏡山の名前の由来となったあやかしが封じ込まれていた。荒れ狂う山。空が泣き、地が震える。珠翠が機転を利かし、逃げる時間を稼ぐ。劉輝を乗せた秀麗たちの舟が岸を離れようとするまさにその時、珠翠が舟から飛び降りてしまう。
第39話 縁あれば千里 (最終話)
藍州を離れる秀麗たち。楸瑛も一緒である。楸瑛は劉輝に生涯の忠誠を誓った。劉輝の想いは果たされた。ようやく彩雲国の王として真の自覚を持った劉輝。早朝、貴陽の船着場に出迎えた悠舜と静蘭に、劉輝と楸瑛はそれぞれの決意を伝えるのだった。王としての劉輝にはやるべきことが山ほどある。これからが本当の始まりなのだ。そして、秀麗との関係にも変化が……。 |