第22話 獅子身中の虫
歌梨は、蘇芳の屋敷で息子の万里と涙の再会を果たす。実は歌梨こそ、劉輝たちが捜していた天才画師・碧幽谷その人だった。母の才能を受け継ぐ万里はだまされて、贋作、さらにはニセ金づくりまで手伝わされていたのだ。蘇芳は自分の父親が万里に描かせた贋作で金もうけをしていることに気づき、すべてを明らかにする決意で秀麗を家へ案内したのだった。
第23話 泣き面に蜂
朝議で、貴族派の門下省長官・旺季から冗官を一斉退官させる提案が出された。劉輝は秀麗を助けるためにもその提案を却下したかったが、名案が思いつかない。悠舜が助け船を出し、ひと月以内に働き場所を見つけられれば官吏に残れるという猶予が設けられることになった。秀麗は同じ立場の蘇芳ややる気のない冗官たちの尻を叩いて、奮起させようとするのだが……。
第24話 情けは人のためならず
冗官たちを叱咤激励し、働き場所を探すようにと追い立てる秀麗。他人の世話を焼くばかりで自分のことは後回しになっていた。秀麗は、働き場所を既に決めているという陸清雅の余裕の発言に心が揺れるが、自分はツテを頼らず期限ギリギリまでは他の冗官たちと同じ条件で頑張ろうと決意する。 |