原作漫画とドラマCD、どちらも同時に楽しめる作品
収録を終えられてのご感想をお願いします
安元洋貴さん(以下、安元):スピーディーかつダイナミック、そしてパワフルな収録で、モチベーションも高く、最終的にいろいろな結果にコミットした仕事になったんじゃないかなと達成感を感じております。
榎木淳弥さん(以下、榎木):BL作品は、じっくりと時間をかけて収録することも多いと思いますが、今回はすごくスピーディーでスムーズに録らせていただきました。
安元:ありがたかったねー。
榎木:ですね。集中力を最後まで切らさずにお芝居させて頂けたので、本当にありがたかったなと思います。でも難しかったですね。相手が獣人というのは初めてだったので。でも皆さんのおかげでその部分も楽しみながら収録できました。
ご自身が演じられたキャラクターの印象はいかがですか?
安元:獣人だということはあまり意識をしないようにしていたんです。というのも、孤高の狼というか、気高いイメージがあるように感じたので、気品を大事にしようと思いました。それは獣ゆえにというわけではなく、彼の人としての部分と言いますか、彼の持っているキャラクターとして、気品・気位が高いということを大事にしようと思いました。そこを持ってなおかつ、絡みのシーンはちょっと獣っぽさを出そうかなと思って、いつもより気持ち荒々しくいこうかなと思いました。
榎木:カイは年齢が6歳と9歳と18歳とありまして…。それぞれを演じたんですが、その部分は難しかったですね。6歳のときは家族に虐げられているというか、必要とされていないというところで、自分が傷つかないように心を閉ざしているのかなと思って、そういう部分を大事にして演じました。その後はルアードに育ててもらっているので、品がある、しっかりとした教育を受けている好青年というところを意識して演じました。
相手のキャラクターに対する印象はどうですか?
安元:源氏物語みたいなイメージがあります。
榎木:あーそうですよね、確かにそれは思いました。
安元:結果論源氏物語なのであって、最初からそんなつもりはなかったんですけど、後々やっぱりそうだったみたいな。スタートは哀れみに近しい気持ちでカイ君に触れたはずなんですが、いつの間にやら魂の番というところまで引っ張られていく、まさに運命なのかなというところは演じていて楽しかったですね。
榎木:ルアードに対しては、最初は保護者的な関係だったのかなと思うんですけど、だんだんと恋愛対象と言いますか、大切な人に移行していきました。漫画や台本を読んでいてその段階を実感できていたので、そういった部分では演じやすかったです。あとやっぱり安元さんが演じられているので、包容力をすごく感じて、そういう意味でもすんなりとカイを演じられました。
収録中、熱が入ったなと思うシーン、もしくは印象に残ったシーンはありますか?
安元:うーん……当然お話としては後半の方がテンションが高いですし、自分たちも思い入れがあります。特に、ルアードさんがカイ君を魂の番と認識したところですかね。そこからは自分を我慢する必要もなくなるし、運命には抗えないですし。僕はそこですね、たぶん榎木君もそうだと思うけど(笑)。
榎木:そうですね(笑)。僕もその「魂の番」のところになりますが、ルアードが番を作らないと知らされたシーンがすごく印象に残っていますね。ルアードに自分の主人でいろと言われていたのに、自分自身の運命を知らないというのはかわいそうだなと。僕、結構台本に自分の感想を書くんですけど、「私、哀れな人形」みたいに書いていて。あ、僕はカイのことをそういう風に思ってたんだみたいな(笑)。
これまでに運命を感じた出来事があれば教えてください。
安元:死ぬ間際になったら「あれが運命だったんだな」って分かるんじゃないでしょうか。多分まだ分かってないからなぁ……。お父さんとお母さんがたまたま出会って生んでくれたこと、それが運命かもしれません。
榎木:僕が声優になったきっかけは、もともとアニメが好きだったことなのですが、今でも自分が子供のころ見ていた作品を見返したりするんです。そのとき、今一緒にお仕事させて頂いているスタッフさんの名前を見て、「この作品もなのか!」みたいなことに気付くと、不思議な縁があるなーとしみじみ感じます。
最後に読者に向けてメッセージをお願いします。
榎木:これを収録する前に、マネージャーに「すごい人気作品だから頑張ってね!」みたいなことを言われて、意気込んで来たんです。その意気込みがしっかり自分のパフォーマンスに出て、皆さんに満足してもらえるような作品になっていたら嬉しいなと思います。そしてコメントもとても面白いコメントになっておりますので、ぜひ最後まで聞いて、隅々まで楽しんでください。よろしくお願いします。
安元:原作漫画の絵がとってもきれいだし、話の起承転結もしっかり漫画の中で完結しています。そういうものを演じさせていただくというのは実はプレッシャーだったりします。しっかり原作に寄り添えるものになっているといいなと思いますので、どちらもあわせて楽しんでいただければなと。漫画を読みながら聴くと楽しそうな気がしました。基本的に原作にとても忠実に作ってくださったと思いますので、どちらも一緒に楽しんでにやにやしてください。ありがとうございました。
ありがとうございました。