ベルゼブブ |
「ご飯かあ…お腹空いたなあ。(大声で)おーい! サタンー!」
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ベリアル |
「な、ちょっと、ベルゼブブ! 気づかれたらどうするんですか!」
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ベルゼブブ |
「だって見てるの飽きたよー。オレも何か食べたい。(大声で)サタンってばー!」
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・ルシフェル、聞こえていない。
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ベリアル |
「こちらを見もしませんね、気づいていないんでしょうか」
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ベルゼブブ |
「もー。さっきのまだ怒ってるのかなぁ。サーターンーッ!」 |
ベリアル |
「ちょ、ベルゼブブ!」 |
・後ろから走っていってルシフェルにタックルをするベルゼブブ。
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ベルゼブブ |
「でやっ!」 |
ルシフェル |
「ごはっ!?」
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ベルゼブブ |
「シカトなんてひどいよ!」
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ルシフェル |
「げほげほっ…は? 誰?」
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ベルゼブブ | 「何言ってんのー? さっき散々オレに怒ったくせに。今度はそういう嫌味とか?」 |
ルシフェル |
「怒っ…ええと、何の話だ?」 |
ベルゼブブ |
「それ新しいギャグ? 全然面白くないよ」
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・追いつくベリアル
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ベリアル |
「…サタン?」 |
ルシフェル |
「え、サタン社長!? どこに!?」
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ベルゼブブ |
「ねえ、ベリアルー。さっきからサタンが変なんだよ」 |
「…? 何かおかしいですね。まるで他人事のように……(考え込み、別人であることに気づく)! なるほど。わかりましたよ、サタン! 貴方、記憶喪失ですね!」(わざとボケてる) | |
ルシフェル |
「は? 記憶?」 |
ベルゼブブ |
「え。なんで? オレのタックルのせい?」 |
ベリアル |
「それも考えられなくはないですが」
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ルシフェル |
「いやいやいやいや…」 |
ベリアル |
「(芝居がかって)大方、またアザゼルにおかしな薬でも盛られたんでしょう。全く、社長を実験台にするなんて始末書では済まされませんよ。あ、私はLH法務部のベリアルと申します。こちらは広報のベルゼブブ。私たちのような古くからの友まで忘れてしまうだなんて、一体何があったんです? サタン」 |
ルシフェル |
「あ、いやあの、えー…オレってサタンさんにそんなに似てるか? あの、オレはサタンさんじゃなくてルシフェ…」
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ベルゼブブ |
「(殺気立って)ルシフェル? もしかしてルシフェルって、あのミカエルの兄弟の? HLSのミカエルの?」 |
ルシフェル |
「そう、そのLHに出向になったルシ……」 |
ベルゼブブ |
「ミカエル、あいつ調子こいてるよね。一体何様のつもり? 世界で一番自分が偉いとでも思ってるのかな? …思い出したらムカついてきた…」 |
・怒りのオーラで周囲の物が壊れ始める。 (勝手にテリオンを召喚しそうになっている) | |
ベルゼブブ |
「許さない…絶対に許さない、ミカエルーー!」 |
ルシフェル |
「(焦って)ちょ、ベルゼブブ! 地面が! 怒りのオーラで地面がえぐれてる!」 |
ベリアル |
「仕方ありませんね、いつものやつを使いますか。はい、サタン」(飴を渡す) |
ルシフェル |
「え? これって…」 |
ベリアル |
「ペロペロキャンディです。これでベルゼブブの気を引いてください」 |
ルシフェル |
「子供かよ! 今どきギャグマンガでも滅多に見ないぞこれ、どこに売ってるんだ!」 |
ベリアル |
「ほら、急いでください。このままでは、ベルゼブブが街を破壊してしまいますよ?」 |
・野次馬が集まる
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女A |
「何、あれ?」 |
男A |
「映画の撮影か?」 |
女A |
「え~。誰が出てるの? 知ってる?」 |
ルシフェル |
「し、仕方ない…(猫撫で声で)ベルゼブブ~、キャンディだぞー。大人しくしたらキャンディあげるぞー」 |
ベルゼブブ |
「!?」 |
ルシフェル |
「(ビビる)うわっ!」 |
ベルゼブブ |
「(突然戻って)わーい、最近売ってないんだよね、この大きいの。やっぱりサタンは気が利くねー」 |