高根 「そう、僕はナルシシズム。自分でもよく、判ってる」
甘利 「…ご自分で理解されているなら話は早いですよ。高根さん」
高根 「そう、だろうか…先生」
甘利 「ええ。それより高根さん。
そんな壁際に張り付いていないで一度椅子に座りましょう」
高根 「そんなパイプ椅子は嫌いだ。僕には似合わない。猫脚が
いい」
甘利 「そう言わず。落ち着いてお話できませんから」
高根 「ふん……こんな椅子!
で、貴方はどんなアドバイスで僕を導くつもりだい」
甘利 「…そうですね。真田先生からは恋愛絡みだと聞いています
が…」
高根 「確かに…。僕は悩んでいる。
この美しささえ罪だというのに…、女性への拘りが…
許容範囲が狭すぎるんだ…」
甘利 「なるほど。高根さんほど美形なら女性に求める理想が高く
なってしまうのも頷けます」
高根 「そう。僕位美しい人間には、勝るとも劣らない美しい女性
でなくては釣り合わない!」
甘利 「はい…」
高根 「なのに僕といったら…ああ!!」
甘利 「…」
高根 「どうしても好きになってしまう相手が48〜52歳のおばちゃん
なんだ…!!」
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